カースト制度とインド社会

  インド社会の差別と貧困をもたらしている主要な要因として言われているのがヒンズー教の身分制度であるカースト制度。憲法でカースト制度による差別は禁止されていますが、全人口の八割以上がヒンズー教徒という中で、いまだにインド社会の隅々までカースト制度が貫徹しているのです。  
ヒンズー社会でヴァルナ(ヒンズー教の身分、ブラーミン、クシャトリア、バイシャ、シュードラの四身分)を持たない集団はアウトカーストとして不浄な民、不可触民として差別され、その数は全人口の二割、約二億四千万人もいます。なおかつ先祖代々からの仕事や役割(ジャーティというサブ・カースト)があり、そうした枠を越えた結婚も許さない、がんじがらめの差別構造によってインドのカースト制度の社会が形成され、現在も続いています。

町を歩く葬儀の列。棺をかついだり
太鼓を太鼓をたたくのはダリットの人びと。
少年が雇用主に暴行を受け
抗議するイルラーの女性

第5回スタディーツアー

第5回スタディーツアー

   アウトカーストとされ「不可触民」と言われてきた人々や、同じく差別され続けてきた先住民族(「指定部族」と呼ばれる)の人々が、差別と抑圧を自覚し闘うものとして自らをダリット(=被抑圧者)と呼び始め、現在ではダリットの解放を自分たちの闘いとして立ち上がろうという多くの人が存在しています。  ダリットの解放を求める運動をしている人たちは、特に子どもたちの教育の問題、児童労働からの解放というのが自分たちの解放にとって極めて重要な課題であると絶えず訴えてきました。

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