インド子ども人権基金とスタディツアーの今後について

特定非営利活動法人 インド子ども人権基金
理事長 長谷川三郎

  

 インド子ども人権基金を設立して今年で8年目を迎えました。これまで、多くの方々、団体のご協力をいただき少しずつですが里子として支援する子どもたちを増やしてくることができました。感謝申し上げます。
 2015年には3人の里子が10年生の共通試験に合格し、晴れて11年生となり、現在は25人の里子を支援しています。里子たちの成長と未来を切り開いていく姿は私たちにとって大きな喜びであり、励ましです。
 インド子ども人権基金はインドのカースト制度のなかで最も抑圧と差別を受けているダリットの子どもたちのすこやかな未来を願って就学援助の取り組みを始めました。多くの子どもたちが未だに長欠・不就学、中退を余儀なくされている状況のなかで、10年生の共通試験の壁を乗りこえることは大きな目標でした。その願いが日本の里親の援助、そして、里子たちの成長とともに少しずつ現実化しています。
 しかし今、私たちは誠に残念で申し訳ないご報告をしなければなりません。
 私たちは今、大きな問題に直面しています。それは、組織の高齢化と事務局機能の限界です。基金設立以来、多くの里親やサポーターの皆様に支えられて、すべて無償ボランティアでこの取り組みを続けて参りました。現在、理事のほとんどが定年退職を迎えるとともに高齢化しています。また、8年後には事務局担当理事が定年退職を迎えると同時に事務所及び事務局機能も失われてしまいます。そこで理事会で話し合った結果、現在、日本の里親の援助によって就学している25人の里子が11年生となる2021年まで今後7年間は、責任を持って取り組みを継続した上で、7年後インド子ども人権基金は解散するということにいたしました。まだ先の話と思われますが、事業を責任をもって終了させるためには一定の準備期間が必要と考えたためです。
 2015年6月に事務局担当理事がインドのサポート団体・代表のエリー・キャロリンさんを訪問し、組織の高齢化と今後のサポートについて話し合い、2021年まで25人目の里子が11年生になるまで協力して就学援助に取り組むことで合意しました。
 あわせて、これまで9回にわたって取り組んで参りましたインド人権スタディツアーにつきましては、ツアー参加者をサポートするスタッフ体制、訪問先での事故・病気等へのサポート体制が十分にとりきれなくなるため、中止せざるをえないと判断しました。ツアーは行いませんが、2021年まで、年一回里子の家庭訪問を実施いたします。時期は毎年12月の予定です。この際、里子への面会を希望される里親に同行していただくことは可能です。この活動を通して、里子やダリットをめぐるインド社会の状況や課題等をこれまで通り広報誌「ワナッカム」で情報提供して参ります。
 現地の希望、期待を受け、皆様の多大なご協力に支えられて取り組んで参りました事業を中止することは大変申し訳なく存じますが、ご了承いただきますようお願い申し上げます。
 現在支援しております25人の里子に関しましては最後まで責任を持って就学援助に取り組んで参ります。皆様におかれましては今後とも里子への就学援助に対してご理解とご支援を賜りたくお願い申し上げます。またご意見、ご要望がありましたら遠慮なくお寄せ下さい。

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